職場の人間関係がしんどい…上司や同僚に気を遣いすぎて疲れる人へ

ゆるぴー

職場の人間関係がしんどい…こんなふうに思っている方いませんか…?

  • 「上司の顔色ばかり気にしてしまう…」
  • 「同僚の態度が気になって仕事に集中できない」
  • 「今日も変なことを言ってしまったかも…」

仕事の内容よりも、職場の人間関係に神経を使って消耗してしまう。

その背景には、性格だけでは説明できない深いストレス反応や心理的なパターンが隠れていることがあります。

この記事では、職場で「気を遣いすぎて疲れる人」に共通する特徴とその背景、そして今日からできる対処法をお届けします。

目次

なぜ私は職場で気を遣いすぎてしまうのか?

性格だけじゃない。行動の背景にあるもの

「気を遣いすぎる自分はダメだ」

「私が気にしなければいいだけ」

そう思って、自分を責めていませんか?

確かに、生まれ持った性格や気質は影響します。

でも、それだけが原因ではありません。

あなたは過去に以下のような経験をしてきてはいないですか?

  • 家庭や学校で「いい子」でいることを求められてきた
  • 空気を読んで周囲に合わせることが安全だった
  • 「期待に応えなければ」とがんばることでなんとか評価されてきた

こうした過去の体験や学習された行動パターンが、今の気遣いのルーツになっていることも少なくありません。

あなたの気の遣い方は、自分を助けるための対処だったのかもしれません。

気を遣いすぎる人に共通する行動パターンとは?

上司の表情を見て一喜一憂する

  • 「機嫌が悪そう…私が何かしたのかな?」
  • 「挨拶を返されなかった…嫌われたかも」

そんなふうに相手の反応を過剰に読み取り、不安になってしまいます。

断れない・頼まれるとNOが言えない

  • 残業を頼まれても「大丈夫です」と答えてしまう
  • 体調が悪くても「迷惑かけたくない」と出勤する

NOと言えないことから自分を苦しめるパターンにはまっていきます。

自分の感情より、相手の気分を優先してしまう

  • 本当は違う意見があるのに、場の空気に流されて黙る
  • 「その場がうまくおさまればいい」と本音を我慢する

こうした行動が続くと、「私は何のために働いているんだろう…」と心が疲弊してしまいます。

HSP気質との関係

「HSP(Highly Sensitive Person)」は、音や光、他人の感情などに敏感に反応する生まれつきの繊細さを持つ人を指します。

  • 同僚の表情の変化にすぐ気づいてしまう
  • 上司のちょっとした言い方で落ち込む
  • チームの雰囲気がピリッとしていると自分が責任を感じる

これは欠点ではなく、共感性や調整力という長所の裏返しでもあります。

HSPは病気ではありません。

「繊細な自分」に合った環境や関わり方を選ぶことが、働きやすさにつながります。

自分をすり減らす前に—自分を守るためのやさしい対処法

感情を書いて認める「1日1本音メモ」

気を遣いすぎていると、自分の気持ちが分からなくなってしまいます。

まずは「本音に気づく」ために、1日1つだけでも感じたことを書いてみましょう。

  • 「今日は◯◯を断りたかったけど、言えなかった」
  • 「雑談で無理に笑って話をあわせて疲れた」
  • 「上司にXXについて言い返したくなったけど、我慢した」

書き出すことで、「そんなふうに感じてたんだな」と自分を知ることができます。
でもあなたは完璧にたくさん書きたくなると思いますが、疲れない程度にしましょう。

一歩引いて考えるクセをつける

  • 部長の顔が怖かった→私に怒っているのではないか
  • 同僚に冷たくされた→私は嫌われたのではないか

ケース①

部長の顔がイライラしているように見えた

私の考え

私に怒っているのかもしれない

コメント

部長の顔がイライラしているように見えてしまい、昨日資料の指摘をされたばかりのあなたは「私に怒っているのかもしれない」と思ってしまっています。
でも本当は、部長の仕事が忙しくて単純にイライラしているのかもしれませんし、部長が昨日の夜飲み過ぎて体調が悪いのかもしれませんし、ご家族のことでソワソワして仕事どころではないのかもしれません。
本当のところは部長に聞いてみないとわからないですが、「私に怒っているかもしれない」というパターンは事実ではないかもしれませんね。

ケース②

同僚にあいさつをしたが、返事がなかった

私の考え

同僚に冷たくされた。私は嫌われているのかも

コメント

あいさつをしたのに返事がないのはショックですよね…。でも本当にあなたのことが嫌いだから返事をしなかったのでしょうか?
他の可能性も考えてみましょう。同僚は今日の会議のことで頭がいっぱいであいさつに気付いていなかったのかもしれません。また単純にあなたの声が小さくて聞こえていなかったということも考えられます。
こちらも、同僚に聞いてみないと実際どうなのかはわかりませんが、色々なパターンは考えられそうです。

このように相手の態度から思ったことを「事実」と決めつけず、他の可能性を考えるクセをつけてみましょう。

たとえば

スクロールできます
推測他の可能性は?
挨拶を返されなかった→嫌われた?単純に忙しくて気づかなかっただけかも
書類に反応がなかった→不満?特に内容に問題がなかったのかも

「私が悪い」が口ぐせになっている人ほど、第三の視点を持つ練習が効果的です。

「嫌われるのが怖い」感情とどう向き合うか

それは大変な環境の中であなたががんばってきたということ

  • 「失敗=見捨てられる」と思ってしまう…
  • 迷惑をかけたら、仲間外れにされる気がする

こうした恐れは、過去に人間関係で深く疲れたり傷ついた経験がある方に多く見られます。

それは「また傷つかないように」という心の防衛反応かもしれません。

「嫌われない努力」より「自分を大切にする努力」を

嫌われない努力自分を大切にする努力
相手の期待を探る自分の気持ちを尊重する
断れない必要なときは断る
空気を壊さないよう沈黙適切なタイミングで意見を言う

人間関係は、「好かれるかどうか」ではなく、「対等に尊重し合えるか」が大切です。

とはいえ、今までのあなたもとても大切。少しずつ、自分を大切にできる方法を考えていきましょう。

心を守るためのやさしい習慣

朝のマインドフルネスで「自分とつながる時間」を

1分でもいいので、朝起きたら深呼吸しながら体を伸ばしてみてください。

私は「今日もご自愛!」と声をかけながら動くと、自分軸を意識しやすくなる気がします。

5分だけスマホを見ない時間をつくる

通勤電車の中、昼休み、トイレの中でもOK。

誰ともつながらない時間は、心のリセットにとても効果的です。

「もう限界かも」と思ったら

以下のようなサインがあれば、一人で抱え込まずに誰かに相談してください。

  • 眠れない・寝ても疲れが取れない
  • 食欲がない、または過食ぎみ
  • 仕事に行くことを考えると気が重くなる
  • 涙が出る/感情が湧いてこない
  • 家族や友人とも話す気がしない

相談先の例

  • 産業医・職場のカウンセラー
  • 地域の保健所や精神保健福祉センター
  • 心療内科・精神科
  • オンラインカウンセリング

よくこんなこと相談するほどじゃないという方がいますが、そんなことありません。今の苦しさが、ちゃんと認められていいものです。

まとめ|気を遣う自分に「ありがとう」と言える日へ

  • 気を遣いすぎるのは、あなたが優しく、思いやりがある人だから。
  • ただ、その優しさが過剰になったとき、自分をすり減らしてしまう。
  • 「気を遣いすぎる自分を変える」よりも、「いたわる」ことで、やがて自然とバランスが整っていきます。

最後にひとこと

もし、今日この記事を読み終えたあなたが少しだけ気持ちが楽になったなら、また疲れた日の帰り道、またここでお会いしましょう。

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この記事を書いた人

これまで精神科クリニックやスクールカウンセラーを経験してきました。
みなさんがゆるっと自分を大切にできるための情報を発信していきます。

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