夏休み終わりに学校へ行きたくないこどもへ|保護者ができる支え方

そろそろ夏休みが終わり、2学期が始まる頃…。
こどもが「学校に行きたくない」と言い出すと、保護者としてどう接すればいいのか、不安で胸がいっぱいになる方も多いでしょう。

特にリストカットや「死にたい」という言葉が出ると、混乱や恐怖を感じ、「自分が間違った対応をしてしまったらどうしよう」と悩む方も少なくありません。

この記事では、夏休み終わりに起こりやすいメンタルの揺らぎと、保護者が家庭でできる支え方、そして早めに利用すべき専門的な相談先を解説します。

この記事で分かること

  • 夏休み終わりに学校へ行きたくなくなる心理背景
  • リストカットや「死にたい」といったサインがあるときの初期対応
  • 保護者ができる声かけと関わり方の工夫
  • 専門的な相談先(保健所・医療機関・電話相談など)

<まずは結論>
「登校できるかどうか」よりも「命を守ること」が最優先です。
保護者が一人で抱え込まず、早めに専門機関につなげることが大切です。

目次

保護者がとるべき最初の一歩

夏休み終わりから2学期にかけては、こどものメンタルが不安定になりやすい時期です。

大切なのは「無理に学校に行かせること」ではなく、こどもが安全に、安心して過ごせる環境をつくることです。

保護者が一人で背負い込む必要はありません。

支援の柱は3つあります。

  1. 家庭での安心感の提供
  2. 学校との連携
  3. 医療や相談機関へのアクセス

夏休み終わりに起こりやすいこどもの変化

心理的背景

  • 生活リズムの乱れ
    •  夏休み中に夜更かしや朝寝坊が続き、学校生活に戻ることが負担になることも。
  • 宿題・成績への不安
    • 「終わっていない宿題」「テストどうしよう…」という不安が強いストレスに。
  • 友人関係
    • 友人関係がうまくいっていない、嫌な思いをしているこどもにとっては、つらい環境に戻ることになります。

自殺リスクの高まり

文部科学省の調査では、夏休み明けの9月1日前後に児童生徒の自殺が増加するというデータがあります。
厚生労働省の「自殺対策白書」でも同様の傾向が示されています。

つまり「ただの怠け」ではなく、命に関わるサインとして受け止める必要があります。

家庭ができること

基本的には、保護者だけで悩まず、専門家に相談することをおすすめします。
それでも、医療機関などはどこも予約がいっぱいで中々相談することにハードルがありますよね…。

そこで、学校に行きたくないといっているお子さんに対して、家庭でもできることについてまとめていきます。

環境づくり

無理に登校を迫らず、休むことを許してあげましょう。

声かけ

気持ちを受け止め、安心感を大切にしましょう。

情報の整理

お子さんの体調や気持ちの変化、様子などについて記録を残しておきましょう。
(医療機関に受診したときに大切な情報となります)

緊急時の対応

緊急の場合は、迷わず#7111(救急安心センター)や119番に連絡しましょう。

実際の声かけ例

  • 「無理に学校に行かなくてもいいよ」
  • 「大変なこと、話してくれてありがとう」
  • 「一緒に専門の人に相談してみようか」

「否定されない」「安心感がある」ことがポイントです。

保護者の一言が、こどもにとって家庭が安全で安心できる場になることができます。
まずはそれが第一歩です。

家庭と医療機関の対応の違い

  • 家庭の強み
    • 安心感の土台になることができる
    • 信頼できる環境を整えやすい
  • 家庭の難しさ
    • 根本的な問題解決には限界がある
    • 自傷や希死念慮には専門知識が必要
  • 医療機関の強み
    • 診断や治療が可能
    • 学校と連携して復帰を支援できる
  • 医療機関の難しさ
    • 受診まで時間がかかる場合がある
    • 地域によっては専門医が不足している

よくある質問(FAQ)

Q1. リストカットを見つけたらどうすれば?

ゆるぴー

傷の手当てを優先し、否定せずに受け止める。そのうえで、速やかに医療機関や保健所へ相談。

Q2. 「死にたい」と言われたら?

ゆるぴー

「そんなこと言わないで」と否定せず、「そう思うくらいつらいんだね」と共感を示す。その後、相談窓口へつなげる。

Q3. 学校は休ませてもいい?

ゆるぴー

本人が休みたいのであれば休ませてあげよう。無理な登校はかえって悪化させる可能性がある。

Q4. 家族内でどう共有すべき?

ゆるぴー

こどものプライバシーに配慮しつつ、配偶者や信頼できる親族とも基本的な状況を共有。保護者が孤立しないことが重要。

Q5. 相談先はどこが一番はやい?

ゆるぴー

緊急時は119番。緊急でない場合は「こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)」や地域の保健所に相談を。

注意点

  • 「気合で行け」「みんな頑張ってる」と突き放さない
  • 自傷を責めない
  • SNSや友人の意見だけに頼らない

まとめ|保護者ができる支えと次のアクション

夏休み終わりから2学期にかけては、こどもが「学校に行きたくない」と訴えることは珍しくありません。

大切なのは「学校に行かせること」ではなく、こどもの安全と安心をまもることです。

保護者が一人で抱え込まず、次の行動につなげましょう。

  • こどもの気持ちを受け止める
  • 安心できる言葉をかける
  • 医療・保健所・相談窓口につなげる

それが、こどもが自分らしく過ごせるための一歩です。


本記事は一般的な情報提供を目的としています。緊急時には迷わず119番に連絡してください。

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この記事を書いた人

これまで精神科クリニックやスクールカウンセラーを経験してきました。
みなさんがゆるっと自分を大切にできるための情報を発信していきます。

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